米国のオバマ大統領は、17日に米中央軍司令部において演説を行い、対「イスラム国」作戦について、「『イスラム国』を壊滅させるまで行われる」と宣言した。同時に「我々は本計画を確実に実行に移す。我々の攻撃から逃れることはできない。アメリカを脅かす者に安住の地はない。」と述べ、その強い決意を
示した。一方で、シリアでの空爆を開始する時期や規模といった、作戦の細部情報については言及しなかった。


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なお、本作戦について、米陸軍による地上戦闘を行わないことについては、これまでの発表通りであると繰り返した。地上作戦の実施に関しては、16日に米軍制服組トップであるマーチン・デンプシー(Martin Dempsey)統合参謀本部議長が、イラクで対「イスラム国」地上戦闘において米軍の一部が直接加わる可能性に言及したばかりだ。しかし、オバマ大統領は、「現在イラクに展開している米軍地上部隊は、戦闘任務に参加しておらず、今後の予定もない」と述べ、米軍による陸上戦闘を行わないと改めて強調した。先のイラク作戦、アフガニスタン作戦における地上戦闘で米軍の損害が大きかったことを受け、一部の米国民が持つ厭戦気分に配慮した形だ。


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対「イスラム国」包囲網は確実に形成されているように見える。15日には、パリで「イスラム国」への対応を協議する国際会議で開かれ、米英露や中東などから約30カ国の外相らが会談を行った。ホスト国となったフランスのオランド大統領は、本会議において「イスラム国の脅威は国際社会全体に及ぶものであり、国際社会全体でこの問題に取り組む必要がある」と述べ、本問題に関して国際社会の団結を訴えた。

一方、現在「イスラム国」と交戦を行っているシリア政府軍の戦闘機が撃墜されたことが、非政府組織(NGO)「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」の発表により明らかになった。シリア政府軍は16日に、同組織が拠点としているラッカ周辺で空爆作戦を行っていた。同監視団によると、「イスラム国」がシリア政府軍の航空機を撃墜したのは初めてのことであるとし、同組織が装備する兵器の質が向上している可能性を示唆した。

今後、米軍による対「イスラム国」作戦が開始されることにより、現在シリア・イラク両国で軍事活動を行っている同組織にどれだけの打撃を与えることができるかに注目が寄せられている。できるだけ早期に、紛争の被害を受けて苦しんでいる一般住民への被害が及ばなくなることが望ましく、国際社会は引き続き同問題のすう勢を注視していく必要があるだろう。


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